ぎゃらりぃ 日月

カテゴリ:ひとつの作品が出来るまで( 31 )

ecoなうつわ

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<窯変>          



                先日の陶器市でのことです。
                正祥の器を見ていたお客さんが小声で何やらささやいている。
                よーく耳をすますと、
                「何か危ないものが入ってそうな器やね~。」
                「それに金属みたい」とかなんとか。
                ムムム、これはいかん!と思いあわてて説明を・・・
<紫窯変>                
                こういうお客さんが他に何人かいらしたのですが、
                きちんと説明をすると皆さん一様に、
                「え~っ?」とびっくりなさいます。
                
                ・・・で、ご存知ない方のために
                あらためて解説することにしました。


<銀化>          
                窯変、紫窯変、銀化の原料はこれ ↓ です。

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そうなんです、実はもみ殻なんです。
このもみ殻を真っ黒になるように焼成します。
灰色になるまで焼成してしまうと使い物になりません。
まぁ言わば炭の状態にするっていうことです。
それを粉にして適当に水を入れ攪拌し、馴染むまで置いておきます。
ワラ灰なんかと同じことですよね。
あとは普通の釉薬と同じように釉掛けし、
焼成すれば窯変、紫窯変になるわけです。



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・・・で、窯変と紫窯変の違いはどこにあるのか?と言いますと、粘土です。
家で土を合わせますから、その調合割合を変えています。

銀化は、もみ殻をそのまま器の中に入れ焼成しています。 → クリック
あとは藁とか貝とかすべて天然もの。
(貝紋皿の注文が多かった時は、ひんぱんにアサリ食べました)

ecoなうつわなる所以、御理解いただけたでしょうか・・・?!                       
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by utuwa-seisyo | 2009-06-09 08:06 | ひとつの作品が出来るまで | Comments(8)

いよいよ大詰め!!!

               最後の生干しです。
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                はてさて、どのように焼きあがってくるのでしょうか・・・?!

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                少しあわてたみたいですね。
                撥水剤が乾ききっていなかったみたいです。


このうつわたちが焼きあがると、作者の一番嫌いな仕事が待っています。
それは、うつわの名前と値段決め。
なかなか一人では決めかねるらしく、最終的な判断を私にあおいできます。
「自分の納得できる値段でいいんじゃないのー」とは言いながらも
関わらざるを得なくなるのは、いつものこと。
うつわの名前にしても本人のイメージがあるだろうし、
私がとやかく言うのもねぇー。

ここは、最後の生みの苦しみ、ってとこでしょうか!
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by utuwa-seisyo | 2009-04-06 06:27 | ひとつの作品が出来るまで | Comments(8)

あ~、なんてこと!

二度焼きした試作品。
作者の思惑と大いにズレ、こんなになってしまいました。
なんか、お先真っ暗~って感じですね。

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実はこの器DM用に考えていたのですが、これではちょっと無理です。
できれば春の新色の器でDMを飾れたらよかったのですが・・・。
仕方が無いので、こんなこともあろうかと別に用意しておいた器をDMに載せることにしました。
ホントいうと、プロの写真家の方がこの器をどのように写してくださるのか私は内心楽しみにしていたのです。
残念だなー、実に残念です。
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by utuwa-seisyo | 2009-03-17 06:50 | ひとつの作品が出来るまで | Comments(6)

個展の試作品です。

新しい釉薬の試作品が窯から出てきました。
・・・・・・
「ちょっとアセッてきたわ~」と作者。
見ればほぼ全滅。ちょっとどころの騒ぎではありません。
この期に及んでまだ試作段階、それも思惑に近いのは下の器だけ・・・
ですがこの器もまだ完成ではなく、もう一度本焼をしなければなりません。

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イメージとしては桜でしょうか・・・ それも夜桜?!
実際の色はもう少しオレンジがかっています。
アップで撮ってみると、


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う~ん、これもなんか違いますねー。
上と下の写真の中間ぐらいだと思っといてください。
とにかく複雑です。
この器、光線の加減によってガラリと表情が変わる、またまた写真撮り泣かせの釉薬です。
あ~、どうしましょう。
個展の写真、撮るの不安になってきました。
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by utuwa-seisyo | 2009-03-13 06:48 | ひとつの作品が出来るまで | Comments(6)

揃ってますぅー♪

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衣装ケースの中で作者に削られるのを待っているビアマグたち。
うちはムロがありませんから、急乾燥を防ぐ時は衣装ケースの中にしまい込んでいます。


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気持ちいいぐらい揃ってますねぇー。


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焼成するとこんなに小さくなってしまいます。
陶器って、ホント目減りしますよねー。
ちなみにこのビアマグ、350mlの缶ビールが調度入る大きさになっています。
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by utuwa-seisyo | 2009-02-25 07:17 | ひとつの作品が出来るまで | Comments(6)

正祥もの変遷 vol.5 (釉薬の基本的な考え方)

まず釉薬ですが、大きく2つに分けて透明釉(石を融かしたもの)と、つや消し釉(土を融かして出来るもの)とがあります。
透明釉をつや消し釉にするには、土(カオリン)を入れればよい、というのが釉薬の基本的な考え方です。
作者のvol.1と4の青磁が透明釉に当り、vol.2と3がつや消し釉になります。
以下、カオリンを加えることで青磁釉がどのように変化していったのかをみていきたいと思います。

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vol.1で紹介いたしました作者にとってのオーソドックスな青磁(透明)釉です。
作者は釉のテカリ具合がなんとも気に入らず、それを抑えるためにカオリンを添加したり、焼成方法を変えてみたりします。


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そうした中で生まれたひとつが、vol.4で紹介いたしました条痕青磁釉です。
まだ透明感が残っており、さらにまったりとした青磁釉になるよう試験を重ねます。


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その結果vol.2で紹介しましたつや消し釉の青白磁釉が生まれてきました。
作者の基礎としている釉にカオリンを加えていくと、色目はどうしても青から緑へと変化します。
このあたりの説明はかえってややこしくなりますので省きます。

釉肌自体にテカリは無くなったものの、色目が気に入らないと言って作者はまた試験を始めます。
今度は色の方ですから、鉄ならびにその他の鉱物を加えたり引いたりしていく作業をします。
vol.2でも書きましたが、青磁釉は鉄による発色ですから・・・


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で、最終的に納得したのがvol.3で紹介しましたつや消しの青磁釉となる訳です。

釉薬の基本的な考え方と作者の青磁釉の流れ、ご理解していただけたでしょうか?!


下の写真は最近の青白磁と白磁です。
これは上でみてきた青磁釉と基礎釉が異なるので、つや消し釉でも青の発色をしています。

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by utuwa-seisyo | 2009-01-23 07:54 | ひとつの作品が出来るまで | Comments(4)

只今、乾燥中!

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                   成形が終わった下駄皿です。
                   まだ足が柔らかいので逆さの状態で乾かします。

                   このまま放っておくと、一気に乾きすぎて歪んでしまいますので
                    ↓ のようにキレをかけてからビニールで覆います。
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                   ムロがあれば、
                   こんな面倒なことをしなくて済むのですが、、、

                   調度良いかたさになったら、
                   (この判断が最初はなかなか難しい)
                   垂れ防止のために粘土をかませて、
                   完全に乾くまでこの状態で乾燥させます。
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by utuwa-seisyo | 2008-11-13 14:41 | ひとつの作品が出来るまで | Comments(4)

ろくろ編好評につき、今回はタタラ編 (その2)

前回(6/8)のつづきです。

生乾きになったら、足付けをします。

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石膏型の上で軽く叩いてから裏に返し、なめし皮で縁を整える。

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三角形の枠で足付けの位置を決め、木ベラで印をして櫛目を入れる。
足型に粘土を詰め、のたを付けて足付けをする。

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足を付けた後少しひねりを加え、筆できれいにして完成。
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by utuwa-seisyo | 2008-06-11 08:30 | ひとつの作品が出来るまで | Comments(0)

 ろくろ編好評につき、今回はタタラ編(その1)

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<灰釉切立三つ足4寸鉢の制作過程>
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粘土を叩きながら広げていき、タタラ板を両サイドに置いて、ピアノ線で切っていく。

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板状になった粘土を手ろくろの板の上に乗せ、外枠の型に沿って切り抜く。

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縁を軽く叩いて締め、内枠の型を当てて切立になる部分を切り抜いていく。

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切り抜いた部分を別の板の上へ置く。

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底にカーブをつけるため、石膏型の上で粘土を軽く叩き、縁にのた(泥状の粘土)をつける。

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切り抜いておいた切立の部分を回しながらのせていく。

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つなぎ目にもしっかりのたを付ける。

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側面をきれいにして、少しづつつまむようにして粘土を締めていく。

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サイドのつなぎ目も木ベラでしっかりおさえ、濡らした筆を使ってきれいにする。

足付けは次回です。
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by utuwa-seisyo | 2008-06-08 09:27 | ひとつの作品が出来るまで | Comments(0)

お蔵入り(?)の釉薬

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これは釉薬が剥がれ落ちてしまったお皿です。
サンドペーパーで釉薬を落とすだけ落として磨いてあるのですが、
淡いピンクの渦巻きが鉄錆びた感じで素敵です。
ただ、食器としては使えませんからお蔵入りになりかけているのです。
只今救う手立てを思案中。
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by utuwa-seisyo | 2008-04-23 13:14 | ひとつの作品が出来るまで | Comments(2)