滋風工房 ≪vol.3・・・Sigeru≫
子供の頃から土遊びが大好きだったという滋さんですが、大学卒業後は2年間「美学校」へ通います。
東京にある知る人ぞ知るという美学校、私はその名をはじめて聞きました。
1年目は油絵、2年目は細密画を専攻し、その後地元大阪へ戻り建築関係の仕事に2~3年従事されます。
ある人の紹介で丹波へ移り住み1年ほど陶器の仕事に携わり、紆余曲折を経て1989年信楽に工房を作られました。
土遊びの延長で土を触っているときが至福の時と仰る滋さんは、同じ土を触るのでも食器には違和感があるのだそうです。
「料理の邪魔をしない器は確かにいい」と言いながら口を濁し、
「ただ、こんな食器があってもいいんじゃないか?!というスタンスであれば多少違和感があってもつくれる」と・・・・・・
滋さんの食器は、絵画的かつ音楽的です。
音楽的?そうなんです、音というかリズムというか・・・聴こえてくるんですよ。
たま~におしゃべりもね。
ですから使っていて愉しくなってきます。
それにちゃんと使い手のことも考えておられ、一見重たそうに見えるお鉢も拍子抜けするほど軽いのです。
おもわず「軽ッ!」と出た言葉に、
「お茶碗洗うとき重たいと、かなんもんねー」と美樹さんのひとこと。
初期のもので滋さんお気に入りの壷
下駄箱の上に飾られていた招き猫
後姿がまたカワイイのです
最終回は風花(田中美樹)さんの作品と猫たちをご紹介します。
お楽しみに~!
<つづく>